誰もが持っているものだが、その使い方次第で大きな違いを生むものは何でしょうか?
一つの答えは「お金」ですよね。
財布の中の千円札を何に使うかで、得られるものは結構変わってきます。
しかし、持っているお金は人によって全く異なってくるので、不平等なものですよね。
もう一つの答えは「時間」です。
時間を何に使うかで、得られるものが大きく変わってきます。
しかも、お金と違って「1日24時間」は誰にでも平等に与えられています。
経営学者のP. F. ドラッカーはこう言っています。
時間はあらゆることで必要となる。時間こそ真に普遍的な制約条件である。あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。しかしほとんどの人が、この代替できない必要不可欠にして特異な資源を当たり前のように扱う。おそらく時間に対する愛情ある配慮ほど成果をあげている人を際立たせるものはない。
P. F. ドラッカー著『ドラッカー名著集1 経営者の条件』より
「時間に対する愛情ある配慮」あなたはできていますか?
日々、当たり前のように過ぎていく時間。
つい、何となく過ごしている人も少なくはないですよね。
しかし、私たちの命には限りがある=私たちの時間は有限なのです。
その時間を何に使い、どのように過ごすのか。
それによって私たちの人生が決まるということです。
- 案件を抱え過ぎていて時間がない…
- 部下の管理をして上司への報告もある。自分の時間が取れない…
- 仕事と家事、育児で自分時間なんて全くない…
しかし、時間自体は足りないからといって、誰かからもらうことはできません。
逆に余ったからといって貸し出すこともできません。
1日24時間は、感じ方の違いはあれど、誰にとっても等しいものです。
時間はこの世で一番平等なものと言っても良いかもしれません。
そんな希少な資源である時間をいかに管理するか?
自分の時間を作り出す方法、限られた時間で成果を上げるための時間管理方法について解説します。
時間管理のコツは「汝の時間を知れ」
経営学者のP. F. ドラッカーは著書『経営者の条件』の「汝の時間を知れ」という章で、こう言っています。
私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして、得られた自由な時間を大きくまとめる。
P. F. ドラッカー著『ドラッカー名著集1 経営者の条件』より
時間に対する愛情ある配慮をし、成果を上げるための時間管理の手順は以下になります。
- 時間を把握する
- 無駄を減らす
- 得られた時間をまとめる
この3ステップです。
はじめの一歩は、自分がいま何に時間を使っているか?の把握からです。
時間を把握するためには?

時間を把握するためには、時間を記録することが必要です。
記録はアナログでもデジタルでも構いませんが、リアルタイムで記録することが大切です。
そして、ざっくりではなく分単位で記録すること。
そのためにはデジタルのほうをおすすめします。
記録が簡単で、後から見返したり集計するのも楽です。
では具体的に、デジタルでどうやって記録するのか?
時間の記録にはToggl Trackがおすすめ
通常であれば「時間管理アプリおすすめ3選」というような流れかもしれません。
しかし、色んなアプリを比較検証する時間って、結構やりがちですがもったいない時間です。
私はいくつかのアプリを試してきて、現在はToggl Trackを使用しています。
- 必要な機能は無料で使える
- 多くのタスク管理アプリと連携可
- スマホ、PCのマルチデバイス対応
- Googleカレンダーとも連携可
- 簡単な操作
- 広告がない
- ユーザーは世界500万人以上
中でも大きいのは、タスク管理アプリとの連携ができることと、マルチデバイス対応であることです。
リアルタイムで記録するためには、記録のしやすさが最も重要です。
Toggl Trackは英語がメインです。(スマホアプリは一部翻訳があやしいが日本語対応)
ただし、PCの場合はブラウザの翻訳機能が使えますし、時間を記録する上ではあまり支障がありません。
イマイチな点としては、
- 通信状況で反応が遅い場合がある(スマホアプリ)
- Webアプリとスマホアプリとの同期不具合がたまに発生すること。
その場合の対処は、以下でOKです。
・放置しておく(14~15時過ぎに同期していることあり)
・Webアプリに記録を集約してスマホアプリを再インストール
他のアプリではClockifyとか、Harvestとかありますが、時間の記録機能は大差ないので好きなものでOKです。
それでは、Toggl Trackの基本的な使い方を解説していきます。
Toggl Trackの開始と使用方法
では早速始めてみましょう。
Webとスマホアプリの両方を解説します。
Webアプリ
まずは、Webアプリから登録をします。
Webサイトはこちらです。
https://toggl.com/track/



Emailとパスワード、またはGoogleかAppleのアカウントが使用できます。
今回はGoogleアカウントを使用します。



アカウントが出来ると、機能説明が始まります。
基本的な使い方は、このあと説明しますので飛ばしてOKです。
時間の記録方法
画面上部のWhat are you working on?の部分に、これからやる事を記入(①)
Enterキー、またはスタートボタンを押します(②)
ボタンアイコンが変わりますので、完了後に停止ボタンを押します(③)



これだけです。
記録された時間の確認はデフォルトでListビューになっていますが、変更することが可能です。






ProjectとTag
記録には「Project」と「Tag」という2種類のカテゴリーを設定することができます。
これは集計して分析する場合に役立ちます。
例えば以下のような場合です。
- 複数プロジェクトを担っていて、それぞれに使っている時間を把握したい。
- 仕事、家事、育児それぞれに使っている時間を把握したい。
- その時間の過ごし方が良かったか自己評価したい。
- 1つの時間記録に設定できるのが1つまで
- 色を設定することができる
- Projectごとの割合が自動で集計される
- 1つの時間記録に複数設定できる
- 色分けはできない
- Tagごとの量は計算されるが割合は出てこない
私の活用法は、Projectに「そのときの感情」、Tagに「仕事、家事、育児などの分類」という感じで記録しています。
なぜ「感情」を記録しているのか?それはまた別の記事で紹介したいと思います。
Projectを作成する場合は、MANAGEのProjectsから + New projectをクリックします。



Tagを作成する場合は、MANAGEのTagsから + New tagをクリックします。



作成したProjectとTagの記録への反映は以下からできます。



続いてスマホアプリの使い方を見ていきましょう。
スマホアプリ
スマホアプリはApp StoreかGoogle Playから無料でダウンロードできます。
この記事ではiPhone版アプリの使用方法を説明します。
アプリをインストールしたら、Web版と同様の方法でログインします。



ログインできたら、I’m working on…から時間を記録していくだけ。



I’m working on…をタップした瞬間から、タイマーがスタートします。



例えば、入力する前に作業を始めてしまった(10分前に作業を始めていた)という場合もあります。
そんな時は、まず時間を記録し始めて、開始時間をドラッグで移動します。



時間の記録はカレンダービューで確認。



記録をマニュアルで追加することもできます。
タイマービューの「+」ボタンをタップします。



デフォルトは30分の記録になっていますが、開始時間と終了時間を編集できます。



基本的な使い方は以上になります。
時間記録のまとめ
時間は稀少な資源である。時間を管理できなければ、何も管理できない。そのうえ時間の分析は、自らの仕事を分析しその仕事の中で何が本当に重要かを考えるうえでも、体系的かつ容易な方法である。
P. F. ドラッカー著『ドラッカー名著集1 経営者の条件』より
全ては時間から始まります。
その時間を管理するためには、まず記録からです。
そして、時間の記録は今すぐに、しかも簡単に始めることができます。
実際に記録を始めてみると分かりますが、リアルタイムで記録することは結構面倒です。
しかし、こんなメリットもあります。
- 今これからの時間を〇〇に使う、と意識した上で行動できる
- 「早く終わらせよう」という本能が働く
- 次の行動への取り掛かりが早くなる
- 繰り返すと作業の見積り精度が上がる
まずは、2週間ほど記録してみると良いでしょう。
時間を記録しながら、並行してやるべきこともあります。
それは「時間を作って何をしたいのか?」という目的を明確にしておくことです。
いずれにしても、やってみましょう。
まずはToggl Trackのアカウント作成から。




最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
今後も定期的に記事を追加していきます。
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